alisatoの日記

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『ライトノベル完全読本Vol.3』

ライトノベル完全読本は、「今、これの歴史を活字でまとめとかないと、資料が散逸しちゃうからまずいんじゃね?」あるいは「今、これについてまとめとけば、企画を通すのに便利じゃね?」という発想で作られているようで、今回はブギーポップスレイヤーズアルスラーンとBLの歴史。
特集になっている3シリーズは、巻数がありすぎて新作が出ても「こいつ誰だっけ」の迷宮に入りこんでしまうので、お手軽ガイドがあるのは悪くないねというところ。
BLの歴史もいままでネット上にあっただけなので、こういう形でまとまるのは悪くないと思う。

BL特集は、記名記事はBLゲーム作家の草香祭さん、やおい/BL研究のサイトを開いている小泉蜜さん、amazonビブロスのインタビューで、あとは無署名記事。編集は「ヘッドルーム」でゲーム本の編集を多く手がけているところらしい。特集の表紙イラストがゲーム『学園ヘブン』だったり、写真やコラムがゲームイベント寄りなのはそのせいかも。

知ったかぶりの「(男性)評論家」が偉そうにやおいを論じるような記事がなくてほっとした。やおい/BLに思い入れのない私でも、実際にBLを読んでいる人の神経を逆なでするような記事を読むのは厭だ。

BLタイトルセレクションは私でも読んでる本が入っているので、(読んだ本19、名前を知っているもの34)割と初心者向けなんだろうと思う。

BLをかなり読んでいるネットの知人は、amazonビブロスのインタビューが面白いといっていた。タイトルセレクションは漫画と小説に同じタイトルのものが何本も入っていることに文句をいっていたけれど、どちらかにしたらやっぱり誰かから文句が出ると思う。
知人は現役読者なので、小泉蜜さんの論考の結論は気に入らないらしいが、やおい/BL部外者の私はおおむね同意。ファンタジーだって同じようなこといわれてるんだし。