alisatoの日記

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ローズ・イン・タイドランドを見た

見てきました。新宿武蔵野館の場所がわからなくて、大塚家具のほうまでうろうろしてしまった。

レディスデーだったせいもあって、12:00の回は満席で立ち見(といってもザブトン付き5人、ザブトンなし5人ぐらいしか入れない)も出ました。私は11:00にいって整理券番号26でした。
オダギリジョーが出てる映画の方が人気で11:00の段階で11:50の回は既に満席、次の回もほぼ満席でした。

映画は良かったです。ギリアム節満載。ファンは見るべし、見るべし。映画館で見なきゃだめです。
『フィッシャーキング』の路線です。あれが好きな人は気に入ると思います。
実際には非現実的なことは何も起こっていないのですが、子供の想像力フィルターを通した映像なので、映像はシュールで美しい。

子供の想像力フィルターについては、以下の感想を参照のこと。
http://d.hatena.ne.jp/zoot32/20060709#p1
この映画が「子どもの脳みその中」の話だということに気づかないと、さっぱり訳わからないことになるので、この感想を事前に読んでいて良かったと思いました。

本当はとても痛ましい話なんですが、監督(と原作者)が全身全霊をかけてヒロインを不幸にしない(というか「傷つけない」)ように頑張っているので、見ていてハラハラはしても辛くはないです。
「不幸にしない/傷つけない」というのは、自分の置かれた悲惨さに気づかせないとか中途半端な救いを与えないということだったりしますが。なにしろ彼女のために普通の人に「世界の終わり」を見せることまでやっちゃうわけで。

でもさ、こういう話に「子供の純真さ」なんて単語を持ち出されると(プログラムに出てきた)、「けっ!」と思いますね。ローズの想像力は「純真さ」とは別のものじゃないのかな。

伏線の張り方がお見事でした。ああ、あれはこのためにあったのかという個所がいくつも。

ところでラストのみかんは何の象徴なんだろう?