alisatoの日記

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映画『ブラザーズ・グリム』

へんな映画だった。ペテン師のゴーストバスターズなグリム兄弟がフランス軍の将軍にとっつかまって恩赦をエサにある村で起こった少女失踪事件の調査に向かう。お目付け役はラテン系(?)の拷問係。村で出会ったのは呪われた家系の女猟師。彼女の案内で向かった森は本物の「魔法の森」だった……。
みたいな話。

「赤頭巾」や「ヘンゼルとグレーテル」「ラプンツェル」といったグリム童話のモチーフを使った場面はきれい(ラファエロ前派な図柄がいろいろあった)だけど、虫だの泥だの拷問室だのが出てきて、なんとなく悪趣味。でも車椅子の男とか、ひき肉にされる仔猫とか、無理して出しているような気もする。
スリーピー・ホロウ』とか『ロード・オブ・ザ・リンク』みたいのをオレも作りたいよ、といいながら作った映画みたい。指輪も出てきたし。

話はとっちらかってて、なんだかよく分からない。特に拷問屋のおじさんの性格が最後に変わる理由が不明。
ひょっとしてテリー・ギリアムってつじつまのあった映画を撮れないのか?? グリム兄弟のキャラは悪くないんだから、一般ウケする兄弟愛の話にしちゃえばいいじゃんと思うんだけど、そーゆーのは作家性が許さないのかしらん。

つまらなくはないけれど、見終わっても感動も納得もしない変な映画。1000円で見るのが妥当。