多崎 礼『煌夜祭』
(中央公論新社 CノOVELS Fantasia ,2006.7,\945, ISBN4-12-500948-1)
ISBN4-12-500948-1
これは本当によかった。あちこちで誉められているだけのことはある。
冬至の日に仮面の語り手が語る物語が繋がり収束し、さらに発展する。お見事。
2作目のネタは山形石雄『戦う司書と恋する爆弾』と、かぶりそうだけど、大丈夫かね? まあ、この人なら大丈夫か。妹尾ゆふ子とも作風がかぶりそうでいながら宮崎駿っぽいテクノロジー寄りで、微妙にかぶらない。ともかく次作が楽しみ。
茂木健一郎『脳の中の人生』
(中央公論新社 中公新書ラクレ,2005年12月,735円, ISBN4-12-150200-0)
ISBN4-12-150200-0
最近やたらと露出の多い「クオリア」の人の脳と人生についてのエッセイ。なかなか面白かった。
大口を叩くのではなく地道に希望を語る人(科学者というのはそういうものか?)で、だからこそ人気があるんだろうなと思った。
TVの科学番組に不満をもっていたそうなので、露出が多いのはそいういうところを変えたいと思ってのことなのかも。(9/24にテレビ朝日でやっていた「『ひらめき脳』って何」は面白かった)