縞田 理理『裏庭で影がまどろむ昼下がり』
面白かった!
裏社会の大物の扱う麻薬をくすねて追われていた美少年が人間好きの妖精(というより妖怪)と一緒に暮らすようになるお話。
香山 リカ『いまどきの「常識」』
香山リカのいっていることは中庸というかバランスとってるというか優柔不断かつ理想主義というかなんですが(要するにあまりたいしたことは、言っていない)、でもこういう「でもそれってなんとなくまずいんじゃないなぁ」というつぶやきにも似た言説が「信念ある」(言い換えれば単に頭固いだけの)人によって抹殺されるのはやっぱりまずんじゃないかなーと思うので、こういう本が発行されてしかも売れているというのはよいことだと思います。
「自分の周りはバカばかり」と公言してる人が読むと……きっと「やっぱり香山リカってバカ」って言うんだろうなぁ。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『時の彼方の王冠』
面白かった!
このシリーズの中でこれが一番面白い。いままでの3冊の登場人物が集まっている最終巻だからというのもあるんだけど、なにしろヒロインがまとも。それに引き換え3巻のヒロインだったはずのヒルディときたら。作者にこれだけボロクソに書かれるキャラも珍しい。
この巻は特に『九年目の魔法』が好きだった人にお勧め。